実のところ、夢がある

将来の夢は小説家になること。

いや、べつに小説「家」でなくてもいいのかな。

とにかくどんな形でもいいから、世に自分の書いた物語を 形として出すこと。

簡単なことだと思って始めた。

自分にはこんな才能があったんだ、そう思っていたころもあった。

気づけば6年の年月が経って、成果はほぼ出ていない。

物語と言えるのか怪しい駄文を5~6個作り、ブックマークがちらちらついてたくらい。

このままじゃダメだ。夢なんか叶いっこない。

そう思って自己啓発系のユーチューブに手を出し始めた。

その影響もあって本も読み始めた。

その甲斐あってか、まったくうまくできなかった仕事が回るようになった。

彼女を作るとか、会社を辞めてフリーランスになるとか、大きな目標も叶えられた。

先月からは3年間の一人暮らしから引っ越し、同棲生活が始まっている。

まったく何もしてなかったわけじゃないんだってことは、いまこの手にあるものが証明してくれている。 

それなりに幸福なのだとも思う。

でも一番叶えたい夢だけが、いつまでも遠くにあるままだ。

ずっと見えている場所に、変わらず、同じ場所に。

歩き詰めて、ちっとも進んでいなかったことに気付かされる。

それをもう何度も繰り返した。

まるで蜃気楼にむかって歩いているみたい。

今しばらく、この道のりは続いていくのだろうと思う。

この日記が脱却の糸口になればと、そう願う。